株式会社キャトルキャー ゴルフコース設計家 迫田耕(さこたこう)
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 特集・ゴルフ場セミナー誌 (9) 2006年8月号 出版社:ゴルフダイジェスト社
 
ホイレークの新任キーパー

今年で135回目を迎える全英オープンはイングランド中西部、ウェールズとの境に近いリバプール近郊で行われる。 この記事は六月半ばに取材し、競技開催週に発売されるから、一月以上も時差がある。 今回は特に、その期間が若いキーパーにとって有益に働くように祈るような気持ちだ。

始めにロイヤル・リバプール・ゴルフクラブの創成期や、華々しい歴史を簡単に振り返っておこう。 ゴルフの専門家なら「ホイレーク」と呼ぶ方が良いかもしれないが、ロイヤル・リバプール・ゴルフクラブはデボンのウエストワード・ホー!と並んで、イングランドで最も早く開場したゴルフ倶楽部である。 競馬場だった所をゴルフコースに改造したのが1869年、18ホールズに改修したのが1871年で、過去に10回もジ・オープンの開催地となっている。が、前回大会は1967年開催と39年ぶり、久々の再登場である。 理由はキーパーによればカヌースティー同様「地権者の同意が近年になってやっと再獲得できた為」らしいが、ホイレークの大口地権者はBBCらしいから俄には信じられない。 小生の知る限り、カヌースティーの場合は地権者がリンクストラストで、75年のオープン開催後に、R&Aに対して莫大な保障を要求した為、R&Aが仰天してジ・オープンの順路から外したと聞いた事がある。 それから24年後の99年まで、双方頭を冷やす時間が必要だった訳だ。 今回のホイレークは、コース改造も殆どなく、39年という歳月を考えると、別な理由があるようにも思うが、詳しい事情説明がある由もなく、読者のご想像にお任せする他はない。

ロイヤル・リバプール・ゴルフクラブ(略称RLGC)の華麗な競技記録を紹介すると、1902年に最初の国際大会(イングランド対スコットランドというのが笑える!)開催、1921年のオープンでは球聖ボビー・ジョーンズのグランドスラム(英米双方のアマチュアとオープン競技の覇者という意味で、マスターズや全米プロは入っていない)の舞台にもなっている。またジョン・ボールという稀代のジェントルマンゴルファーを輩出した事でも有名だ。

コース概略は7258ヤードPar72で、英国内のコースとしては長いが、出場選手の実力や、意気込みから見ると短すぎるような気がする。 今回のオープン開催は五年前に決定され、昨年一箇所ティーインググラウンドの位置を変更したが、今年は特に改造していないそうだ。 元々別棟にあったプロショップが、増築されたクラブハウス中に組み込まれたのは今年に入ってからで、以前の場所はクラブ倉庫になっていた。 ハウス内にプロショップができたのは日本が最初だと思うが、プロゴルファーはクラブハウス内に入れなかった時代から様変わりしたものだ。

コースレイアウトはお世辞にも良いとは言えず、特にスタート直後の3ホールと18番の絡みは最低最悪だと思う。 この理由はクラブハウス正面のコースの特等席に、土塁に囲まれた練習場が鎮座しているためで、当然コース内であるにも関らずOBゾーンに指定されている。 練習場は住宅建築だと洗面所みたいな役割で、無いと困るけれど決して目立って欲しくない類の場所なのだ。 ホイレークと聞けば直ぐに思い出すから、メモラビリティーと言う意味では名物かもしれない。 今回ジ・オープン開催に当り、普段は腰まである芝に覆われているのに、綺麗に刈り込まれてマーキー(巨大なテント)が建てられている。 プレーするには邪魔者だが、R&Aの役員やご婦人方が、シャンペン片手に徘徊するには絶好の場所で、たぶん彼らには好評に違いない。

前置きが随分長くなったが、ヘッドグリーンキーパー、クレイグ・ギルホルム氏を紹介しよう。 驚くべきことに若干34歳の彼は、昨年、16年在籍したミュアフィールドから移ってきたばかりで、39年ぶりのジ・オープン開催を任され、BBCのテレビ映像を通して世界中のグリーンキーパーにホイレークの有様を伝える役目を担ったのだ。 さぞかし凄い意気込みかと思ったら、管理棟脇の自宅に案内され、あっさり肩透かしを食らってしまった。 後で理由が判ったのだが、管理棟内の彼のオフィスは、物凄い騒音のポンプ室で、インタヴューにならないとの心優しい配慮だったのだ。 一般的に英国のヘッドグリーンキーパーは、機材庫や管理棟脇に30坪程の小住宅が倶楽部から提供されるが、それは福利厚生の為だけでなく、盗難や火災と言った事故が起きた時、キーパーが責任を取ることを意味しているので、ご注意ください。

さて、一通り質問を終わったところで管理スタッフの質の問題を聞いたら、彼の表情が一瞬曇った。 BIGGA(英国グリーンキーパー協会)の資格は現在三段階あるのだが、此処のスタッフで二級の資格を持っている人数は4人しかいないそうだ。 メカニックも含めた管理スタッフは総勢10人!だから、一級取得者はクレイグだけらしい。 ジ・オープン開催当日は全国各地から、沢山のキーパーが勉強がてら応援に来るが、大会一月前という時期を考えると彼の憂鬱もよく判る。

もう一つ面白かったのは、英国ではグリーンキーパーの系譜のような考え方が存在し、理事会が○○系列の管理方法が自分の倶楽部には合っているだろうと判断して、系列本部(彼の場合はミュアフィールド)に打診すると、本部の理事会とヘッドキーパーが協議して、自分の倶楽部の若手を出すか、系列キーパーの誰か回すか決めているらしいのだ。
当然人間だから、相性の悪い部下は早くに飛ばされるだろうし、優秀な人材は手元に置いて温存し、ここぞと言うときに送り込むだろう。
倶楽部の理事会も、多くの倶楽部にコネを持たなければ、プロも含めて良い人材は確保できないから、かなりの政治力が必要になる。 考えてみれば、三巨頭の時代から連綿と続いてきた、いかにも英国らしい物の決め方だが、今までのオープン開催コースのキーパーを思い返すと、ハタと合点がいくからこの話は本当なのだろう。 因みに、グリーンキーパーの出身地は圧倒的多数がスコットランドで、笑い事じゃないが競馬馬みたいだ。

ミュアフィールド系列の管理方法の詳細は、2002年の特集記事を読み返してもらうとして、その特徴は、
(1)フェアウエーとラフには自動散水するが、グリーンとティーインググラウンドは手撒きすること。
(2)人件費も含め管理費が安いこと。
(3)グリーン刈高が比較的高いこと。
だと思う。それでジ・オープンが開催できるほどの管理水準が維持できるなら、世界中どこのゴルフクラブだって、ミュアフィールド系列のキーパーがほしいに決まっているが、事はそれほど単純ではない。

コースを歩いていて「古典的なリンクスコースに帰ってきたなあ」と思う瞬間は「フェアウエーの踏み応え」と「刈残し」だと気付いた。 日本のキーパーに是非リンクスコースを体験してもらいたい理由なのだが、硬くシッカリしているのに程よい弾力があって、プレーヤーにも芝にも優しそうな感触は、一度自分の足の裏で確かめてもらう他はない。
もう一つの刈残しだが、これはご愛嬌程度の問題で、几帳面な日本では全く見ないが、フェアウエー用のリールモアの特性によるものである。 先端の櫛歯とリール刃の間隔(正確には櫛歯とリール下刃の進行方向側の先端との距離)以上に伸びてしまった芝の穂は、リールモアの特性上、決して刈る事ができない事による。
例えていえば、長く伸びた髭や頭髪が電気剃刀で剃れないのと同じ原理なのだ。解決方法は簡単で、ロータリーモアを一度走らせれば済むことで、競技開催当日までには無論直っていると思うが、スタッフの技術レベルというか注意力を顕している。 そういえば写真で判るかもしれないが、例年の開催コースに較べて、機具庫や機材の整理整頓や清掃が疎かで(有体に言えば汚い)、新任のヘッドキーパーは未だスタッフを掌握しきれていない印象を持った。

芝刈りの話が出たので、グリーン以外の場所を先に説明すると、ティーインググラウンドは毎朝専用の露払いを掛けた後8mmに刈る。 一段高くなったティーインググラウンドの周りや裾部分はフライモアでザッパに整え、フェアウエーまでの歩経路も隔日整える。因みにレギュラーティーからフェアウエーの手前端までは150ヤード平均で、レディースティーからは120ヤード以上ある所も多いが、それについては問題視されたことがないそうだ。
日本と違ってラフは確実に難しいが、プレーヤー自身も同伴者も、お互いの球を良く見ているので、プレー速度に問題はないらしい。
フェアウエーは12mmに刈るが、フェアウエー内に180個も点在する、顎の切り立ったバンカーは、淵まで正確に乗用のロータリーモアで刈り込み、周りのアンジュレーションもバンカー方向に傾いているから、風が吹いてフェアウエーが硬くなったら、酷い懲罰を受ける可能性もある。
バンカーは殆どが今春以前にリベッタリングされた物で、丁度良く風化しており美しい。またバンカーレーキは外置きで、置かれた位置や方向も良く整えられており、倶楽部メンバーの見識の高さを伺わせる。

グリーンの芝はクレイグによればベント75%、フェスク7%、その他メドーグラス類(カタビラも含む)や色の濃いヨークシャーフォグなどが混じっており、故郷ミュアフィールドのあるスコットランド東海岸に較べると、雨量が多いせいかベントが随分優勢だそうだ。
通常は4.5mmに毎朝刈り、3m程度の速さだが、3.2mを目標にするジ・オープン競技期間中(随分遅い)は、4mmを限度に刈高を落とす可能性もあるらしい。

散水設備はティーインググラウンドとフェアウエーは持っているが、グリーンは持っていないと言っていたが、グリーンにも各四個存在する。 使っていないと言う意味に理解した。 フェアウエーのスプリンクラーは三十年以上前に農業用に製品化されたもので、巨大な蓋が付いていた。 自動化には懐疑的なミュアフィールド系列のキーパーらしく、機材の古さは気にしていなが、蓋が大きいので恥ずかしいと笑っていた。

ミュアフィールドと違うのは、ティーインググラウンドには自動散水することと、目砂を外部から購入することで、砂は年4回20トンずつ合計80トン使用するそうだ。

以上のように、リンクスコースとしては極一般的な管理方法で、99年からほぼ毎年続いたこの特集を読まれてきた読者にとって、目新しいことなど一つもない。 特に新人ヘッドキーパーのクレイグにとって、実験的な試みに挑戦するような時期ではないし、今回のジ・オープンをきっかけにして、停滞していたスタッフの人心を一掃する事が急務なのだろうと思う。 競技開催一月前だというのに、張替え直後の芝は養生不足で瀕死の状態だし、数万人分の歩経路も幅もルートも全体量が不足している。 39年前の資料やデーターなど、現代の競技運営やコース管理には実質的には役に立たないものなのだ。

さて、R&Aの側から今回のジ・オープンを見たらどうなるだろう。 近年五年毎にお膝元のセント・アンドリュースに戻ることに決まったが、昨年開催された大会のタイガーの優勝スコアーは14アンダーだった。 しかし、世界一古いコースはアンジュレーションやバンカーを変えることは許されないだろうし、距離も大きくは伸ばしようがない。 これ以上難しくするには、フェアウエーをもっと硬くした上で、ティーイングショット落下地点のラフのラインを変えるか、グリーンを硬く、速くするしか方法が残っていない。

一方米国のトーナメントは、アンダーパーが出にくいセッティングを徐々に確立しつつある。 英国に無くて米国だけが持っている技術は多くないが、距離的に未だ余裕があることに加え、グリーンの端にピンを切る手法、カラーやエプロン部分まで硬く速く仕上げて正確なスピンコントロールを要求する手法などが挙げられると思う。 しかし最も大きなアドバンテージは、グリーンも含め改造が自由で、それに伴って床構造や芝種を自由に選べる事ではないだろうか? 英国のリンクスは自然な植生のままだから(一部インターシード)米国や日本に較べて低刈りができない。 ニューベントの中には2.5mmの刈高でも耐えられる品種があるのだ。 グリーンスピードが上がらなければ、アンジュレーションの影響も少なく、パットが相対的に簡単になる訳だ。

基準打数の根本精神を考えると、「その時代に考え得る最高のショットを続けた時に到達するスコアー」だから、4日間で10アンダー以上というのは異常事態だ。もしそれが恒常的になれば基準打数そのものの見直し議論に発展しかねない。 過去にボギーベースのプレーからパーベースのプレーに変わったように、現在のパー71が近い将来バーディー68になっては困るのだ。 第一、ボギーやパーは英国人が作った言葉だが、バーディー、イーグル、アルバトロスという鳥シリーズは米国人の創作だから面白くないだろう。

と言うわけで、今年は去年よりももっと過激なアンダーを出させて、R&Aはそれをきっかけにボールやクラブの飛距離制限に乗り出すのではないかと勘ぐってしまう。

たぶんロイヤル・リバプールもクレイグもこの事は承知しているように思うし、それと引き換えにジ・オープンの順路に復活する事を選んだのだろうと思う。 来年のオープンはセント・アンドリュース系列のグリーンキーパーの待つカヌースティーである。 39年ぶりの開催、新任キーパー、次のセント・アンドリュースまで4年。 全ての方向性はそこに集約されていくような気がしてならない。


Q1 デボンのウエストワード・ホー!とは?ラスベガスにホテルはありますが。

A1 ロイヤル・リバプールの事はホイレークと呼びますが、R.ノースデボンの事をウエストワード・ホー!と呼びます。!が付いた地名が珍しいですね。

Q2 ジョン・ボール氏とは?

A2 英国ゴルフ誌の中では重要な人で、アマチュア規定などの発端になった事件があり、賞金をポケットに入れたと言う罰で、長い間アマチュア資格を剥奪されていましたが、復活をとげ生涯アマチュアであり続けようとした、古典的な人物です。

Q3 スタッフの質で、10人中2級が4人はダメ? 3級は? 一般的にどうなのでしょうか。

A3 人数的には5割が2級以上ですから標準的(中の下ぐらい)だと思うのですが、The Open開催コースで1級が1人というのはありえないでしょう。 たぶんほかの開催コースでは半数以上が1級だと思います。 英国は日本と違い資格社会です。 やる気のある人は皆若いうちに1級を取るはずです。

Q4 クレイグはミュアフィールドから放出された?

A4 全く逆で、年齢から見ても、コースの格から見ても、温存組です。 ミュアフィールドの現在のキーパーは40歳ぐらいですよ! 爺ばかりの日本とは違います。

Q5 ミュアフィールド系列の管理方法、大きく3点ありますが、これで全英開催できる水準維持できるほど、ことはそれほど単純ではない。 とありますが、刈残しのほかに、どんなことがあるのでしょうか。

A5 刈り残し等はThe Openレベルの維持管理には到底達していない事例です。 本来、キーパーの仕事は職人ではなくて(これが日本と違う)、自然とコースと倶楽部社会を繋ぐ橋渡しをする役目です。 ですから人間的にも穏やかで、科学や自然に対する愛情や見識が求められています。 小生の文章では、ヘッドキーパーが優秀でも彼の希求水準が高すぎて、スタッフが着いて来ていないという意味のことを言いたかったのです。

Q6 全英基準の3.5ミリの刈高にできないグリーンとは? 4ミリがせいぜいなのでしょうか。

A6 英国の場合、複数品種が混ざっていますから、刈り高を変えると、混合比率まで変わる(バランスが崩れるから)可能性があります。 ゴルフ史上現在ほど低刈りした事はないので、データがなく慎重にならざるを得ません。 管理スタッフのレベルを考えたら、怖くてできないのではないでしょうか。 もう一つ、R&Aから10.5フィート(3.2m)の指示を受けたようです。それも今回の過剰アンダー疑惑の根拠です。 米国は単一品種ですから、試験場でガンガン低刈りテストができますから、品種改良が進むわけです。

Q7 年間管理予算など、データはありますか。

A7 詳しいものはありませんが、現在のところ全くミュアフィールドの焼き直しのようです。全体予算8万ポンド(1億6千万)、管理予算4万ポンド(8千万)程度だそうです。 管理予算の6割が人件費等はどこでも同じです。

Q8 特集原稿中の「先端の櫛刃とリール刃の間隔(正確には櫛刃とリール下刃の進行方向側の先端との距離)以上に伸びてしまった芝の穂は、リールモアの特性上、決して刈ることができない―」が、どういうことなのか教えてください。櫛刃とリール刃は? リール刃と下刃のことではないのでしょうか。 「櫛刃とリール下刃の進行方向側の先端との距離」とは?

A8 この件はきっと質問が来ると覚悟していたのに、なかなか来ないのでどうしたのかと思っておりました。

さてリールモアの構造は、前の櫛歯(ローラー)で芝を起こし、後ろのリール刃で刈り取る事はご存知の通りです。 問題の長く伸びてしまった穂は、前の櫛歯と後ろのリール刃の距離以上(たぶん10cmから15cm)なわけです。 (最近のグリーンモアなどはアンジュレーション対応性を高めるためどんどん短くなる傾向がある。)

実際に刈るところを想像すると、穂の根元付近の刈り取る場所が、リール刃に当る位置まで来たとしても、穂の先端は未だ前の櫛歯(ローラー)の下にあり、芝を起こすどころか穂を地面に寝かせるわけですから、永久に刈れないのです。

これが、平たいところに短く生えている芝を綺麗に刈るのに適しているリールモアの数少ない欠点の一つで、長すぎる芝にはロータリーモアの方が有利です。

尤もリール刃を使っても、牧草や麦を刈り取る大型の機械(ギャングモアみたいなもの)もありますが、これはグリーンモアと違ってリール刃の前には櫛歯(ローラー)がありません。

さて私が櫛歯と呼んでいる、フェアウエーモアの先端部に付いているローラーを、日本ではどう呼んでいるか知りません(教えてください)が、何らかの事情(例えば刃の調整が甘い週があったとか)で刈り残されて伸びてしまった穂はナカナカ刈れないのです。 ご理解いただけましたか?

特集記事中の詳細な表現((正確には櫛刃とリール下刃の進行方向側の先端との距離)以上に伸びてしまった芝の穂は、リールモアの特性上、決して刈ることができない云々)は、少し表現が難解ですがこの原理を大きく理解できていれば判ると思います。 (もう少し簡便な表現がよければ直します)

※『迫田さんの言う「櫛刃」は、日本では「フロントローラー」と表現しています。 まんま、です。 「櫛刃」と書いてあったものですから、どこの刃だろうと。 本文中の表現は、「フロントローラー」にさせていただきます。 御了承の程。』

フロントローラーですか。本当に少し前の英語表記そのままですね。 グリーンモアの開発当時、すさまじく重いモアの加重を分担させる意味と、リール下歯の対地面角度を一定化させる目的で、このフロントローラーは開発されたのだと思います。 しかし現代では、寝ている芝を起こす目的のほうが強く意識され、円盤が多数取り付けられた(癖髭も立たせて残らず剃るのと同じ意味)アタッチメントが一般的です。 という訳で、フロントローラーの役割が変化してきた事に伴った訳語を探して「櫛歯」と表現しました。 櫛刃ではありませんのでご注意を!

※『「歯」が何故か「刃」になっていました(って、自然に変わるハズもなく)申し訳ご ざいません。 「フロントローラー」ではなく「溝付きローラー」と言うそうです。 御了承の程。』