株式会社キャトルキャー ゴルフコース設計家 迫田耕(さこたこう)
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 週刊ゴルフダイジェスト(6) 2010年6月1日  出版社:ゴルフダイジェスト社

先達の英知を学び継承していく場としての
木造クラブハウス

現代の技術を持ってすれば、木造建築にしかできない事は殆どない。
しかし、ゴルフ用のクラブハウスは1日200人程のゴルファーが心地よく過ごせれば良いのだから、最先端の建築材料を使う必然性もない。

重要な事は適度に歴史を感じるが仰々しくなく節度があり、安堵感に包まれるような建築なのだ。
半世紀前アントニン・レーモンドが具現化した精緻な建築空間は、志ある後進に脈々と受け継がれている。
最近木造駅舎が話題になっているがこれは単なる懐古趣味だけではなく、木造建築が本来持つヒューマンスケールとの緊密性や、人間に寄り添うようなディーテールと空間が、無機質で殺伐とした現代社会へのアンチテーゼとして、人々の共感を得ているからではないだろうか?